真実じゃなくて事実です

 会社の飲み会。勧められるままに酒を飲んでいるうちに泥酔。いつもどおりのパターンで、服を脱がされたりネクタイを額に巻き付けられたり恥ずかしい写真を取られたり。首輪アンド半裸で上司に食い込んだり。存在的ハラスメント。
 記憶がぶっとぶ。暗闇に支配された線路上を転びそうになりながらも前進している。制服を着た男たちに首根っこをつかまれどこかへ連行される。着いたら警察署だった。あの車はパトカーだったのか。
 始末書をかかされる。持ち物すべてを見られる。指紋をとられる。さくらちゃんとかでじことか変な登録名が載っている携帯のメモリをのぞかれる。仕事や病歴のことをきかれる。山田かまちの日記のような手帳を読まれる。
 どうやら酔っぱらって電車を止めてしまったらしい。電車会社のほうが起訴しないと言っているので始末書で済むようだ。始発前の駅前に放置されて頭を冷やす。警察署から電話。明日母親が事情説明をうけるようだ。