道程

迷う。俺はどうしたらいいのか。光と知の世界に還るか暗愚な王が支配する常世の 国を這いずり回るか。どちらも道は続いているように思える。痛かったら痛いと言え ば良い。辛かったら辛いと言えば良い。泣きたかったら泣こう。25年近く一緒にい るけど、自分が分からない。時々何もかも分からなくなる。自分はホールギャグをは められて言葉を発することを禁じられた奴隷みたいだと思う。これ以上書いても何も 出てこない。何も始まらない。闇を見つめる愚直さは持っていても、黄金の夜明けは 眩しくて、瞳を閉じる。倒れる時は前に倒れたい。その先が無間地獄だとしても。

■天才パイレーツ/戸梶圭太/朝日新聞社 綾辻行人「フリークス」ファン必読。天才に対する解釈が甘いというかそのへんが薄 っぺらいような気がするが十分楽しめる

1010月8日